打倒・人間


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グラフビュー上で多くのリンクを獲得した言葉は、より大きく表示される。
僕のグラフビュー上で、常に太陽のような別格の存在感を放つ言葉は『人間』だ。気づいたらかなり目立つ大きさになっていた。

そうなるのも当然で、たとえば個人名を入力した際、名前以外思いつかない時は『人間』にリンクすればとりあえず繋がりを確保できる。
どうやらそうやって「逃げの手」を何度も繰り返していたらしく、その結果『人間』は、ここまでの大きさになってしまった。

これだけ目立つ存在になると、それまで機械的だった入力作業に、ある種のバイアスがかかってくる。やっぱり気になってしまうのだ。

気持ちを掘り下げてみると、相反する心情が真っ二つに分かれる。

まずは、「打倒・人間」だ。
こんなに肥大した人間愛にグラフビューを支配されてはいけない。そのためには他の言葉を大きくして、どうにか均衡をはかりたいという気持ち。

その一方で「ラスボスを育てたい」という気持ちも同じくらいある。いずれ倒すべきラスボスは、生半可な手応えではいけない。ならばと個人名が登場するたびに、積極的に『人間』へのリンクを投入し続ける。現時点ではこの傾向がやや強いため、『人間』はますます肥大化の傾向にある。

自作自演もいいところだが、もはや習慣になりつつある「連想のリンク作業」は何も考えないことが常態化しつつあるので、現状では思ったよりも恣意的な流れになっていない。実際のところはたまたまリンクの終着点で「あ、また人間だ」と思いながら繋がりをひとつ増やしてしまう、といった程度だ。

現時点でもかなりの格差が生じているが、果たしてこの星の覇者『人間』を打ち倒すことが出来るのか、全てが自作自演の世界の中、若干ハラハラする気持ちでグラフビューを見守っている。